2019年01月14日

音楽朗読劇『シェーヴルノート』見ました

お久しぶりです〜!
年末から本日まで、年賀状とアブロマの準備に追われまくっていて、まったく時間が取れませんでした!あせあせ(飛び散る汗)
年末の京都旅行のレポなどはまたあらためて…。

さて、2019年最初の観劇は藤沢文翁さんの音楽朗読劇シリーズ「READING HIGH」の新作、『シェーヴルノート』でした。
20190114.jpg

あらすじ
羊飼いの娘であったジャンヌダルクはある日、神の神託を受け、神の声が聞こえるようになり、お告げのままにフランス軍を率い、フランス軍を勝利に導いたと伝えられている…
しかし…
それは全てある男の書いた筋書き、偽りの物語だった…
百年戦争末期のフランスを舞台に人と悪魔が織りなすダークファンタジー
今、世界で最も呪われた愛の物語が幕をあける…


2017年に見たシアトリカル・ライブ『MARS RED〜THE BLACK PRINCE〜』に微妙さを感じていたので、続く時代である百年戦争末期が舞台の本作にも多少不安を覚えたのですが…

今回も、実在の人物が史実とまったく違う末路を辿る点は同じでした。
でも、ジャンヌ・ダルク義経並みにフィクションにガンガン出てくるキャラなので、創作性は気にならなかったなあ。
昔、劇団四季『ひばり』というジャンヌ・ダルクの劇を見たことがあるのですが、フランス人が書いたこの戯曲でも、今回の朗読劇でも、シャルル7世が最低最悪な性格なのだけは変わりませんでした。
これ、定説なのね。ははは。

さて、以下はネタバレありの感想なので、DVDで新鮮に感動したいという方は回れ右推奨。

今回はとにかくキャストが豪華です。
主役のジル・ド・レイ中村悠一さんジャンヌ・ダルク沢城みゆきさんシャルル7世津田健次郎さんリッシュモン大元帥諏訪部順一さんグラシャ・ラボラス大塚明夫さんアランソン公梶裕貴さんラ・イル梅原裕一郎さん

私が最も心を打たれたのは、やはりすごい! 沢城さんでした。
詐欺師出身の作られた聖女、ジャンヌの表の顔と裏の顔を演じ分けながら、それが一つに統合されていく様を見事に表現してくれました。
聖女ジャンヌのときの言葉の説得力が素晴らしい!
彼女については周りの人が言葉で描写するシーンが多かったのですが、もっと出番が多かったらうれしかったなあ〜。
決して「型」とか「お約束」を感じさせない演技なんですよね。
本当に稀有な役者さんだと思います。

今回気になったのは、最初から皆さん相当テンションが高い。
もうちょっと緩急つけてもらえると見ているほうが疲れないかな。
津田さんシャルルはとても面白くて、思わず惹き付けられる魅力に満ちていましたが、場面によっては少し抑えてもよかったかも。
諏訪部さんリッシュモン「まさに諏訪部さん」という役どころで、歌うような台詞回しがとても優雅。
終盤にそのリズムが崩れると、普通のアニメキャラっぽくなってしまうのが残念でした。

梶さんアランソン公は、ジル・ド・レイとの絡みがとても感動的でした。
ただ、それ以外のシーンもテンションがかなり高いので、差がわかりにくくてちょっともったいない。
梅原さんラ・イルは、どうしても『銀英伝』キルヒアイスが思い出される副官ポジ。
終盤の鍵となる人物ですが、なんか既視感があったのは『リチャード三世』ケイツビーと重なるからかな??

大塚さんグラシャ・ラボラスは、ジル・ド・レイに召喚された悪魔という変わった役どころ。
ちょっと愛嬌のある第三者的な立場はぴったりでした。
そして主役の中村さん
私は後に「青髭」として少年たちを虐殺したこの人物をどう描くのか、ドキドキしながら見ていたのですが、全編を通してすご〜くまともな人でした。
あれ?
物語は彼の異端審問のシーンから始まるのですが、その容疑も黒魔術に手を染めたというもの。
そうか、この物語では「青髭」はカットなのね。
なので、多少偏屈だけれど人間味に溢れたジル・ド・レイの、ジャンヌへの想いが切なく伝わってきました。

と、演技巧者ばかりが集まった舞台なので全体の水準は非常に高かったです。
不満があるとしたら、「破綻がない」こと。
テレビで聞いている演技と大きく異なるのは、沢城さんだけでした。
私は、舞台だからこそ生まれるライブ感と一種の破綻に心を震わされるタイプなので、きれいにまとまりすぎていると「真実」を感じ取れないのです。
あと一人でも「ぶち破っている」役者さんがいたら、相当満足できただろうな〜。

ストーリーについて言うと、文翁さん、キャスト全員に見せ場を作ろうとしないほうがいいです。
今回なら、ジャンヌジル・ド・レイの物語を主軸にして、あとのエピソードはもっと削ってよかったのでは?
それぞれにドラマがありすぎると、どうしても物語が散漫になってしまいます。
役者さんを全部フルに使おうとしないこと。
演技についてもですが、エネルギーを注ぐ場所をもう少し絞って、全体の緩急をつける。
そうすれば、特殊効果なしの白昼の屋外でも人を感動させられる舞台になるのではないでしょうか?

次に観劇が決まっている『VOICARION IV Mr.Prisoner』は、キャスト三人の小所帯なので、こういう心配をしないで見られそうです。
今、ノリにノッている文翁さんだからこそ、こんなへそ曲がりな声にも耳を傾けてほしいな〜…などと思いつつ、本日は筆を置きます。

以下、コメントお礼です(もあな・あへさん)。

web拍手 by FC2
もあな・あへさん

いつもお世話になっております〜!
今回はとにかく年賀状とアブロマ用イラストを描くのに必死で、お返事がものすご〜く遅くなってしまいました。
アブロマへのご協賛もありがとうございます。
これまでと相当違った趣向のお花になりますので、どうぞお楽しみに。
今年はぜひぜひ中原さんのイベントでお会いしたいです〜!!
posted by 管理人 at 21:24| 舞台・映画レビュー