2019年07月08日

『PIPPIN』と『家族百景』見てきました(ネタバレなし)

本当は2本を一緒に語るべきではないのですが、レポがたまっているので(^^;)お許しください。

城田優くんが主演した舞台『PIPPIN』
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スケジュールが東宝の『エリザベート』とかぶっていたので、「そうか、城田くんはこちらの作品を選んだのか」と勝手に思いました。
そして、見終わってみて、その選択は成功だったな、とも。

ストーリー
さまざまな曲芸やマジックが披露されるサーカスのテント内で、新人団員を主人公に若き王子ピピンの物語が演じられる。
サーカスの団員たちが扮する国王、義母、祖母、義弟たちに囲まれ、「特別な何か」を探し求めるピピン。
戦争は夢見たものとあまりに違い、女性たちとの楽しみも彼を虚しくさせるばかり。どこに行けば、「特別な何か」は見つかるのか?


公式サイトのストーリーがあまりにネタバレしているので(^^;)、自分で書いてみました。
最初にタイトルを聞いた時、「え? フランク王国のピピン? なんとマニアックな!」と思ったのですが、私の頭に浮かんでいたのは世界史で習う大ピピンとか小ピピン
設定を見るとこのピピン小ピピンの子であるシャルルマーニュ(=カール大帝。劇中ではチャールズ)の息子なんですね。
シャルルマーニュの死後、フランク王国神聖ローマ帝国とも見なされる)は3つに分かれ、その1つである現在のイタリアを、このピピンが継承しています。イタリアの最初の王様ですね。

はい、歴史マニアの戯言はここまで(^^;)。

劇中では、初々しい新人団員が演じるピピンが、さまざまな経験を重ねていきます。
『エリザベート』トートとは180度違う、かわいらしくて未熟で若々しい城田くんが新鮮でした。
アクロバティックな動きも多く、走ったり、踊ったり体力的に相当厳しい役だと思いますが、この役で最も彼のプラスになったのではないかと思われるのが歌唱力!
ものすごくうまくなっています!!
日本のミュージカル俳優さんは基本的に声楽科出身の方が多く、オペラ的歌唱がメジャーですが(中川晃教くんとかが例外かな)、海外ミュージカルではロックやソウルが中心の作品も多く、城田くんのようなロックな歌唱は今後活躍の場がさらに広がるのではないでしょうか。

ピピン以上に活躍するCrystal Kayさん演じるリーディングプレイヤーも素晴らしかった!
そして私が何よりも度肝を抜かれたのは、ピピンの祖母を演じた前田美波里さん
御年70歳だそうですが、本当に美しい!!!ぴかぴか(新しい)
ネタバレを避けるため、ここまでにしておきます(笑)。

劇中劇で演じられるピピンの物語は、すべての若者の成長譚でもあります。
人生は奇跡に満ちていて、ワクワクするもの、自分は特別な人間だと信じて、さまざまなことに挑戦し、現実を知り、夢破れ、彷徨し……。
昨今の社会問題が頭にあって、「引きこもっている人は、こういう過程のどこかでつまずいて、次のステップになかなか進めない状態なのかな」などと考えたりもしました。
特別な存在ではない、ちっぽけな素の自分を見出した時、人はどうやってそれを乗り越え、幸せを手にするのか。
古典的でありながら、とても現代的かつ普遍的なテーマをエンタメで豪華に装飾した作品だと思います。
チャンスがあれば、ぜひ見てみてください!
この舞台を経験した後のトートも見てみたいよ、城田くん!!


飛田展男さんが出演されるというので、足を運んだ朗読劇、『家族百景』
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若手の声優さんを中心にした劇団なのかな。
脚本・演出の藤丸亮さんが、出演もされていました。

ストーリー
明日から取り壊しが始まる実家に、子供たち、孫たち、ひ孫たち、近所の住人たちが集まって最後の宴会を催している。
話題の中心は、先日亡くなった祖父。
認知症が始まっても、頑なにこの家を離れなかった祖父と、それより前に亡くなった祖母について「そもそものなれそめは何だったんだろう?」という話から、舞台は祖父母が出会った時代へと戻っていく。


この祖父の役が飛田さんでした。
最初のシーンでは、それぞれの役者さんが現代の家族の誰かを演じているのですが、続くシーンからは、祖父役は襟巻、祖母役はストールをバトンタッチすることで、どんどんと別の役者さんたちが祖父母の歴史を演じていきます。
この試みはなかなか面白かったです。
間に現代のシーンがときどき挟まれますが、襟巻とストールのおかげで誰が誰であるかわかりやすくて助かりました。
まあ、役者さんが二人とも交替するので、「さっきのシーンと同じ人物に見えない…」みたいなところもあるのですが(笑)、それも含めて楽しませていただきました。

太平洋戦争中に出会い、当時としては珍しい恋愛結婚で結ばれた二人が、出産、子育て、退職……さまざまな人生の局面で、ぶつかり合い、労わり合い、絆を深めていきます。
後半の展開は、演出の藤丸さんの経験がかなり反映されているそうで、涙が止まらず困りました。
皆さん熱演で、途中から朗読劇でなくなっていましたが(笑)、とても見ごたえがありました。
贅沢を言うなら、マイクを通すとすごく声が大きくなるので、ちょっと耳がつらかった。
聞きやすい音量での熱演をよろしくお願いいたします。
飛田さんはその辺の調整が素晴らしかったです、今さらですが。
ベテランの底力もしみじみと感じた舞台でした。

以上2作、駆け足で(?)ご紹介しました!

以下、コメントお礼です(WALLYさん)。

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WALLYさん

コメントありがとうございます。
WALLYさんの『紙飛行機』聞いてみたいです〜!
私は『みずいろの雨』が歌ってみたくなりました(笑)。
客席と演者の一体感が素晴らしいショーでしたね。
花愛さんもヅカではエトワールをされていたので、ぜひもっと歌っていただきたいです。
今から来年が楽しみです!
posted by 管理人 at 19:22| 舞台・映画レビュー